2010年04月16日

成長についての考察

ブラック会社の経営者や社畜と呼ばれる人たちは、よく成長という言葉で悲惨な労働環境を正当化する。
曰く、これは犯罪などではなく、人間的に成長するための試練なのだと。


勤勉な一般的日本人はその言葉を鵜呑みにし、俺は成長しているんだと自分に言い聞かせながら、唯々諾々と労働で人生を消費していく。
でも、ちょっと立ち止って考えてみたほうが良いと思う。


会社や社畜が成長と呼ぶそれは、自分や自分の家族をを幸せにするためのものか?
それとも雇い主の会社を幸せにするためのものか?


確かに人よりも仕事ができるようになれば、客観的には成長しているように見えるかもしれない。
しかし、その成長が自分や自分の家族の幸福に全く寄与しないとしたら、その成長に価値はあるのか?


僕自身、いくつかアルバイトはしたが、それらの仕事はただ日々生活するための手段でしかなかった。
レジを正確に打ったり商品を素早く袋に詰めたりできるよう努力はしていたが、店長から「お前は成長した」ほめられたところで、だから何だ、としか思えなかった。
僕にとってレジを打つスキルは、鼻クソをほじるスキルやケツを拭くスキルと大差はなかったからだ。
それらは明確に僕の幸福とは関わりがなかった。


たとえばこの動画を見てほしい。





店長たちは、強面の上司に威嚇されながら、売上を伸ばすと誓いを立てる。
実際に彼らは大声で接客がするスキルや、顔面を笑みの形に変形させるスキルや、部下を忠実な下僕のように育て上げるスキルを身につけるだろう。
夢、趣味、家族、時間、個性といった多くの大切なものを犠牲にしながら。
時には上司から「お前は成長した」とお褒めの言葉をいただくこともできるかもしれない。



しかし、その成長の受益者は誰だ?


雇い主の会社だけじゃないか?


彼らがいくら売上げに貢献したところで、せいぜい残業代にも満たない程度のご褒美をいただくのが関の山。
残った利益はさらに会社をでかくするために使われるか、上役のポケットに入る。
俺は会社に奉仕しているという自己犠牲的な満足に幸福を感じるならそれでもいいかもしれないが、店から一歩出れば糞の役にも立たないスキルを習得するために膨大な時間を費やせるほど、彼らの一度きりの人生の価値は低いのだろうか?


そんなはずはないと思うけど。


posted at 17:39


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カテゴリー:日記
エントリー:成長についての考察
この記事へのコメント
会社の搾取はひどいですよね。うちの会社はお客とWin-loseの関係で(お客が儲かるときうちが損する、うちが儲かるときお客から過剰搾取している)、Win-Winの企業がライバルででたら即敗退するだろなと考えながら働いてるんですが(むしろ俺が敗退させたい)、最近またちょっと考えかわりました。

会社-従業員-客の、Win-lose-loseの関係なんですね。もしくはWin-lose-Winの関係。客が損してると思ったんですが、一番搾取されてるのは中の人ですた。サビ残なんて消えてしまえ。早くだいぽんさんに追いつきたいものです。
Posted by ziraiya at 2010年04月21日 22:39
たかがアルバイトなのに社畜並に働いていた俺が来ましたよ。

客と本社の要求が高くとも、ストレス溜めながら頑張ってました。努力wの甲斐あって感謝状を貰ったことがありますが、こんな紙切れが何の役に立つのやら…。

店長が一番悲惨でしたね。少ない給料から手出しで売上を補填してましたよ。休日少ないし、サビ残多いし、休日会議あるし。

ある日、店長になってくれって言われたから速攻で辞めました。時給も環境もアルバイトより悪くなる正社員は絶対に嫌でしたので。辞めるって宣言した翌日からシフトを増やされて、こき使われましたけどねw
Posted by k@i at 2010年04月26日 10:35
>ziraiyaさん

中の人の搾取されっぷりは酷いですよね。
僕もいくつかアルバイトをしてきましたが、中の人の悲惨っぷりにげんなりしました。
こんな企業は社会悪だと思いました。



> k@iさん

店長は悲惨ですよね。
100円ショップでバイトしてた時の店長も、売上が少ないときは良く自分でお金払ってカゴいっぱいに商品買ってました。
いつも哀れに感じていたものです。
死んでも店長職にはならねぇって心に決めてました。

責任も仕事量も増すのに、時給換算するとバイトより給料低くなるってのが意味分かんないです。
Posted by だいぽん at 2010年04月27日 04:29
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