2010年04月13日

会社

先日会社を作った。
税金対策である。

ここ数年、ずっと会社に雇用されることを恐れていた。
周囲の学生たちが就職活動に血道をあげ、行く先々の会社へちぎれんばかりに尻尾を振っている中、僕はひたすら目と耳をふさいでがむしゃらに就職から逃げ回っていた。

いくつかのアルバイト先で屍同然の社員たちの生活を目の当たりにし続けた僕にとって、いつしか就職することとは自殺することと同義になっていた。
わずかばかりの月給と引き換えに会社に人生を売り渡す人たち、そしてそれを当然のことだと平気な顔をして受け入れられる人たちが、僕には全然理解できなかった。
僕の人生は会社にくれてやるには貴重すぎた。


母親には息子の気が狂ったと言って泣かれ、親戚には説教され、教授には匙を投げられ、4年付き合った彼女には振られた。
小説家になりたいと思ったが、投稿した力作は一次審査であっさり落ちた。
講義に出ずに小説を書いていたから留年も決まった。
バイトで溜めた学費は親にパチンコですっかり使われてしまい、休学を余儀なくされた。

相変わらず単純労働に汗を流しながら、絶望的な気分で日々を過ごすうちに、ふとネットビジネスのことを知る機会があった。
何の知識も経験もなかったものの、高額な教材を買い、藁をもすがる思いで取り組んでみた。
最初は月数万円程度の利益だったが、ある時期を境に爆発的に収入が増え始めた。
4ヶ月目で月収100万を超えた。

あまりの環境の変化についていけず、僕も家族もポカンとしていた。
ほんの数か月前まで時給700円でレジで打っていた僕にはあまりにも非現実的な数字だった。
でも、現実だった。

1年間で1600万円売り上げた。
会社に雇われることを恐れていた学生は、なぜか会社を作る側に回った。
資本金100万、社員1名(僕)。
吹けば飛ぶ零細企業だけど、一国一城の主になった。
全てのルールは自分で決められた。

誰も就職しろとは言わなくなった。
働くも働かないもすべて自分の自由になる環境が訪れた。

いくら仕事をサボっても誰にも何も言われない。
寝不足の目をこすって出勤する必要もない。
仕事をすればするだけ収入になる。
平日の昼間から温泉につかる。
ふらりと気が向いたら旅行に行く。
趣味の音楽や小説に没頭する……。

とにかく時計やカレンダーを気にする必要がなくなった。
エントリーシートや面接の出来が人生最大の心配事になっている学生たちや、毎朝の毎夕電車に殺到する灰色のスーツの群れに交じると、なんだか自分が全く別の社会に住む住人になったような気がした。


ただ、自分で稼ぐということは、何も保証がないということだから、常に漠然とした不安はある。
稼ぎ続けなければならないという重圧。
こればかりは逃れようがない。
それこそ一生分のお金をさっさと稼いでしまわない限り。

でも、仕事自体は面白いから特にストレスにはならない。
半ば趣味みたいなものだ。
目標も、作業内容も、稼ぐ金額も、働く時間も、すべて自分で決められる。
会社に雇われて時間や目標を徹底的に管理される労働者とはまったく別の論理で動く世界だ。

収入は安定はしていないし、将来的にはどうなるかはわからないけど、安定だけを生き甲斐に奴隷みたいに働いていた以前のバイト先の社員たちよりは、人生を楽しめているんじゃないかなとは思う。
posted at 01:31


共感したらクリック!→人気ブログランキングへ


Comment(5) | TrackBack(0)
カテゴリー:日記
エントリー:会社
この記事へのコメント
そもそもネットビジネスって何してるの?
せどり?(って何?)
Posted by ななし at 2010年04月14日 01:58
メインはアフィリエイトですね。
せどりは古本転売のことです。
Posted by だいぽん at 2010年04月15日 02:43
アフィリエイトってそんなに儲かるものですか
いろいろと努力はしているのだと思うけれども
Posted by at 2010年04月15日 22:13
稼ぐ人はもっと稼いでますね。
やりかたにもよるでしょう。
Posted by だいぽん at 2010年04月16日 17:55
無料レポートのリンクから、ここに辿り着きました。

いろいろと参考にさせていただき、実践していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by MC5 at 2011年01月16日 22:24
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/37065058

この記事へのトラックバック